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Pic_0021 今回のゲストは池田正典さんです。池田さんは12月に入り、Flower recordsよりWilliama PittCity lightsのカバー曲をリリースしています。

この曲はバレアリッククラシックとして有名な曲ですが、そのバレアリックの日本での第1人者として、来年2月にはいよいよNew Balearic Houseと銘打たれたミックスCDを発売予定です。池田さんが考えるバレアリックとはどういうものかということをお伝えできればと思います。また、レコードというメディアにかける想いがヒシヒシと伝わってくるインタビューでした。

・池田さんの現在までの活動について教えてください。

元々、僕はロンドンでDJをはじめたんですが、たまたま観光っぽくロンドンに行っただけなんです。ロンドンに渡るまではDJはしていませんでした。行ったときに感じたのは日本とロンドンでは電圧の違いがあって、どんなしょぼいシステムでもファットで、いい音に聴こえる、イギリスって不思議な国だなあと。ラジカセでもいい音に聴こえました。(笑)

最初からDJをやりたくてロンドンに行ったわけではなく、なりゆきではじめたんですが、いろいろなところからオファーが来るようになって、とうとうNME(イギリスで出版されている音楽雑誌)のブリティッシュアワードとかでもDJをしていました。かなり業界の第1線に行ってました。(笑)不思議にDJで生活できていた、なぜそのような環境に身を置くことができたかは謎です。(笑)ただ運の良い事に周りに自分をサポートしてくれた素晴しい仲間達がいたからだと思います。

DJをする上でもだれもやっていないような選曲をしていました。今でこそトランスやらプログレッシブハウスと言われるようなジャンルの音楽をプレイしていますが、当時はレアグルーブをとことん追求して、それに出始めの頃のブレイクビーツをブレンドしたりしていました。James Brown808Stateが当時は好きでしたが、当時から変らないことは、「音楽は目で買わないで、耳で買う」ということ。自分の感性にフィットする音楽を求め続けているので、ハウスにこだわらずいろいろ掘ってますよ。

イギリスに7年いて、東京に戻ってきた理由は”DJだとビザが下りないから”(爆笑)

最終的にはDJだとワーキングビザが下りても三ヶ月単位の更新になってしまい、それをやっていると時間ばかりとられて、全然仕事にならない。もったいないとか、悔しいとかの気持ちがあったけど、東京に戻ってくることにしました。

・いろいろなリミックスを手がけていますが、製作する上で心がけていることはどんなことですか?

Pic_0025 東京に戻ってきたのは98年頃。戻ってきてからはりミキサーとしての仕事を依頼されるようになりました。不思議なのは、自分からこういうことができますというアプローチをしたわけではなく、なんとなく始まったんですよね。これはロンドン時代からの人脈のおかげでした。自分が手がけた楽曲の中で今、一番好きなミックスはLittle big beeSolitudeです。

ルパン3世のサントラや深田恭子などの楽曲も手がけましたが、他のアーティストの曲をリミックスする上では、原曲を残しつつ、自分の色を出せるかということを常に念頭に入れています。原曲を一度聴いて、何かしら自分が印象に残った部分を抽出してリミックスはします。もちろん曲によってパーツは違います。あるときはボーカルであったり、あるときはベースだったり。

ある種アレンジャーとして参加している様な部分も気持ち的にあります。

オリジナル曲は断片から膨らませていくことが多いですが、曲によってさまざまです。元々はバンドでベースをやっていたこともあるんですが、今の環境ではまったく役に立っていませんね。(笑)

・今回リリースする作品についてお聞かせください。まず、シングルCity Lightsについて。これはWilliam Pittのカバー曲ですが、どうしてこの曲をチョイスしたのでしょうか?

井出靖さんのサウンドギャラリーのコンピレーションの中でカバー曲集をやることになり、New waveのダウンテンポの曲でイビザっぽいものをカバーして欲しいという依頼があったんですが、その依頼があったときに、この曲しかないと思いました。そのカバー曲の完成度が高く、もったいないので、新たにリミックスを加えたものをリリースすることにしました。このタイミングじゃないとやらなかったかもしれません。

機会を作ってくれた井出さんには感謝しています。

・ミックスCDについて。これはバレアリックというタイトルが入っていますが、池田さんにとってのバレアリックとはなんでしょうか?

Pic_0027 いろいろな人からここ数年の自分のプレイがバレアリックなDJプレイと良く言われていたのですが、自分にとって、昔はバリアリックというと90年代初頭の大箱ハウスというイメージがありました。ところが、そういうイメージとはちょっと違う。いろいろと探って行くと、”琴線に触れるハウス”をどうもバレアリックというらしいということがわかりました。今回はそんな”琴線に触れる”フィーリングを大切にした曲を選んでいます。

バレアリックは自由な発想が根底あり、僕自身はジャンルレスだと思っています。今回収録した楽曲もジャンルに縛られない、自由な曲をNew Balearic Houseとしてリリースしました。

一般的にはプログレッシブやトランスと呼ばれるジャンルのものから選曲していますが、音楽は頭ではなく耳や体で聞いて欲しいと思っています。このジャンルだからダメとかということになってしまうと視野が狭くなってしまいますから。感覚的にはトランスではなく、トランシーな音楽ですね。ここで意味している音楽は。

トランスのDJがプレイしているレコードとはちょっと違う風にレコードをプレイしていると思います。僕の場合はHouseっぽいグルーブがあるか?つまり腰にくるグルーブがあるか?という観点でアプローチしています。

クラブでDJをする場合、一晩一晩雰囲気は違いますが、選曲が肝だと思っているので、常に2曲目先までは意識しています。ロンドンにいるときはヒップホップのDJがやるようなカットアップなスタイル、ぶっこみタイプ(笑)でしたが、現在はつなぎと流れを重視しているので、レコードを購入したら、聴く時間を一番大切にしています。これが一番大切な仕込みですね。DJをやる上での基本は”腰にくるグルーブの曲を選ぶ”ということに尽きるのですが、トランスのレコードはBPMが早いので、BPMを遅くして、腰で聴く音楽にしています。

一番好きな音楽は白人がやる黒人音楽だと思う。形態的にAverage White Bandみたいに、ドラムを除くメンバーが白人とか。そんな、「黒いけど黒くなりすぎない音楽」が好きということが最近分かった。トランスやプログレシッブもその目線で考えると、理解しやすい。

今回リリースするミックスCDはバレアリックというタイトルがついていますが、今後ずっとバレアリックをやるかというと、そうでもない。ただ現在進行形の音楽をリアルタイムで評価する姿勢を大切にしていきたいそれだけかな。

2000年以降、ハウスのテンポにいろいろな音楽が近づいてきている印象を持っています。レゲエのブランニューにしてもそうです。BPMがどんどん早くなってきている。言葉で分類することはわかりやすいですが、バレアリックというのはそのような音楽ではない。僕の中では面白ければ、全部バレアリックでいいのでは?と思っています。

・最近のレコードを取り巻く環境についてどのように考えていらっしゃいますか?

Pic_0028 我々の時代の娯楽というと、音楽、テレビ、本で、どれにのめりこむかという感じだったけど、今の若者は選択肢が沢山あって、以前に比べて音楽がそれほど重要じゃないというのは確か。どこにいても、耳から音楽が入ってくる。手軽です。我々の時代はレコードを購入することにもとても苦労して、通販などで、どんなレコードが届くのかな?って心待ちにした記憶があります。こういう気持ちが、音楽に対しての情熱を増幅させていたと思います。

ところが、最近は携帯電話でもダウンロードで音源を購入することができる時代です。僕の周りには音楽が好きな人が多いので、自分の音楽の対して情熱とさほど違いないような気がしますが、世間の一般的なリスナーも音楽に対しての目線は一緒だと思いたいという気持ちがあります。音楽を大切にして欲しい。

渋谷のレコード屋がどんどんなくなってきています。なくなっていくのはとてもさびしい。でも僕はレコードを買い続けます。それは、レコードじゃないと、”腰に来ない”場合が自分にとって多いんです。ダンスミュージックのレコードはゼッタイになくならない。それは発信者のディスコ観が崩れるということが考えられないから。もし、このディスコ観がなくなってしまったら、レコードに対してのこだわりがなくなってしまうと思うけど。それは考えられない。今回のMIXCDもすべてレコードを良い状態で録音した物です。

だからといって、配信というのは一概に悪いとはいえないしデータのグルーブの面白さもある。目の前にあるものを聴いて、自分の感性に響くものを選び、人の意見に左右されず購入することができれば、自分の感性が磨かれるはずだし、そういう人がいて欲しい。音楽は娯楽ではない、スペシャルなものではなくなったかもしれないけど、ダウンロードがきっかけで、音楽に興味を持った人が、どんどん音楽を追求するようになったとき、アナログの音質の高さを実感してもらうことができる環境を僕たちは残していかなければならない。

今、リキット・ロフトで仲間達とやっている東京バレアリックというパーティーもレコードの音の良さが伝わる様にと、願って始めたパーティーで毎月1トンもの機材を自分たちで搬入するもの苦にならない(笑)伝わっていけばそれだけでいいかなと。

Ulticutups_matsumotohisataa サウンドファインダー今回のDJインタビューは大阪に拠点を置くUlticut ups!(アルチカットアップス)のDJ TAHARAとトラックメーカーのMatsumoto Hisataakaa(マツモトヒサターカー)です。東京都内のセレクトショップ でも黄色のラベルにVINYL 7とプリントされたレコードを見たことがあるリスナーも多いはず。そのレコードリ リースするレーベル運営する傍ら、サウンドファインダーではVINYL7レコードとしてサウンドファインダーオ ープンからずっと出店していただいております。 10月24日にはビクターよりSALSOUL音源のみのミックスCDをリリース。今後の活躍が期待されるUlticut ups!とMatsumoto Hisataakaaにサウンドファインダーでは独占インタビュー!!


SOUND FINDER(以下、SF)まず、お二人の音楽のバックグラウンドについて教えていただけませんか?

Tahara(以下、T):もともと音楽は好きなほうでしたけど高3まで洋楽にはほとんど手を出さなかったですね全 く聞いてませんでした。小さい頃にダンス甲子園を見ててバックでかかってた曲はなんとなく『ノリがよくて踊 れる感じでいいな』ってぼんやり思ってたくらいで敏感に流行を追いかけてたヘッズではなかったですね~。
高 3でターンテーブルを買って初めてHIPHOPを聞かされて。。とにかくSCRATCHがしたかっただけだったから曲はど うでもよかったんですよ~(笑)
その時、練習でよく使ってたのはMETHOD MANの"BRING THE PAIN"とかARTIFACTS"DYNAMITE",GROUP HOME"SUPA STAR"でした。でも、初めて買ったレコードはお恥ずかしいんですけどC+C MUSIC FACTORYの"I'LL BE AROUND"だ ったんですよ(笑)。なんかゴリゴリHIPHOPがカラダに馴染まなくて...。

当時はR&Bよりのほうが分かりやすくてよかったみたいですね。SCRATCHがしたかったから無理やりHIPHOPのレコ ードを買い続けて家で訳がわからないままゴシゴシやってていうの2年くらいか続けてましたね~。
DISCOでDJとして働くようになったんですが、そのDISCOのレコード倉庫の中でERIC B & RAKIM"WHAT'S ON YOUR MIND"と運命的に出会うんですよ。コノ曲でHIPHOPの見方が全て変わりましたねこのときHIPHOP追いかけてて良 かったとホント思いました。

Matsumoto Hisataakaa(以下、M):俺はベストヒットUSA、SONY MUSIC TVなんかの深夜番組が洋楽を聴くきっか けで、RUN D.M.C.、BEASTIES BOYS、PUBLIC ENEMY、LL COOL Jなんかへずぶずぶと…。新しいロックだと勘違い してましたよ、いろんな意味で。
Ulticutups_logo 









SF:なるほど。最近では製作面でも活発に行っていらっしゃいますが、製作する上で音楽以外からのインスピレーシ ョンってありますか?

T:MIXCDを作る時は、まず過去に制作した自分等のMIXCDを聞きますね。あとは今までに聞いたレコードから刺激 されたり、今まで自分の中に貯蓄してきたレコードをアウトプットするといった具合です。ほとんどはレコード からアイデアを頂いてる感じです。ジャンル問わずにいいモノには常に刺激されてます。
制作はカラダを動かして煮詰まって作るというより素材を聞き込んで機材に向かっていない時間にアタマで考え てます。電車に乗ってるときとか運転してるときとか。
ちなみに音楽以外に影響を受けるものは"料理"とかですね~。食べるのが好きで色んなところに良く行きます。 繊細なものとか素材の組み合わせだとか意外性のあるものに影響をうけます。もしかしたらオレの場合、音楽よ り普段の生活から影響されることのほうがおおいかもしれません...ホントDJ,制作なんかと通じるものがあるな と思います。ちょっとおかしいですかね??

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SF:別におかしくありませんよ(笑)。先日インタビューしたTimmy Vegasも同じことを言っていましたよ。松本さんの場合はどんなものにインスピレーションを受けますか?

M:もうあらゆるものから影響受けますよ。音楽も音楽以外のものも。あと昔から日本橋(大阪の電気街)には用事 が無くても行くクセがあるのであそこで受ける影響は強力かもしれないです。

SF:お二人にとって、音楽を製作するで大切なこととはなんですか?

T:MIXCDを制作するときは『計算されたノリ』と『何度も聞けるMIXCDを作る』という2つに重きを置いて制作し ます。自分だけかも知れないですけど、きれいにMIXされているDJ MIXて面白くないじゃないですか?せっかくDJがMIXするのに人間味が出てないのは残念ですよ。別にザックリやるっていうのがイイっていう訳じ ゃないんですけど、展開が予測できるMIXCDは長く聞けないと思います。良い曲ばっかり入った"BEST OF ???"て いう企画なら別ですけど聞いてる側のテンションを上げるのはやっぱり予測のできないMIX,展開だと思うんです よ。例えるならナンパするのと同じで相手に予想されたら負け!!相手が楽しめるように色んな小技を散りばめ て驚かせて飽きさせない!!コレでしょ~(笑)

MIXCDも劇的に展開して予測できない曲が挿入されてきたときは絶対ワクワクしますしテンション上がりますか ら!!だからMIX POINT,選曲には人一倍ストイックになりますね。一切、妥協しません。

M:体が反応してくれたら1番嬉しいですね。俺は緻密に練られたモノを作りたがる傾向があるのでそういう部分 で驚いてもらえたら嬉しいって気持もあるにはありますけど。やっぱり頭より体で反応して欲しいです。

Lesson








SF:製作する上での不安になることはありませんか?

T:制作する上での不安??ん~ストレートに売れないことですね。売れなくなる→出せなくなる→殻に閉じこもる→偏屈になるという黄金の法則ですね(笑)こうなったらおしまい。ただ、逆にやり続けると、いつか迷走してしまいそうで不安です。
迷走かどうかわかんないですけどMYブー ムはここにきてMIAMI BASSで、来年は本気でBASS MIXCDを作ってやろうと意気込んでますよマジで。しかも、売 れてやろうなんて思ってますから!!BASSは個人的な趣味で昔から買い付けに行っては、ちょくちょく買い漁っ てたんで、ある意味今さらって感もあるんですけど、ブームが大阪アメ村の一レコ屋だけに来てるんで、ここぞ とばかりに出してやろうかなっと(笑)

何ををやるにもやり始めは不安ばっかりですけどやってみないと始まらないし、とにかく行動をおこして色んな 人に受け入れられるように自分なりに入念にリサーチします。リサーチていっても結局はレコードを買うってこ とだけなんですよ。全ての不安を解消してくれるのはやっぱり"レコード"ですね。別にサンプリングするってこ とだけじゃなくてそこに詰まってるアイデアを供給してくれるし、オモシロイことも想像させてくれますしね。 しかも気も紛らわしてくれるんで。

M:不安はたくさんありますね。愚痴と紙一重な部分なのでここでいろいろ言うのはやめときます(笑)。

SF:音楽とはどんなものだと思いますか?

T:気楽なものであって欲しいです。アタマで考える難しい音楽もモチロン良いとおもうんですけどダウンテンポ 、アップテンポであるにしろカラダで感じれるものであって欲しい。そうじゃなかったら楽しくないんで。そう いうオモシロイ形で存在していってくれるなら生涯レコード買い続けてるとおもいます。

M:とにかく楽しい娯楽であって欲しいです。

SF:最後に、オールタイムフェイバリットのレコード5枚をピックアップしてください。

*MAGIC DISCO MACHINE/SCRATCHIN
レコードバックの中から出したことがない半永久的に使えるRARE GROOVE CLASSIC!

*STETSASONIC/GO STETSA
コノ曲ほど破壊力のあるHIPHOPはいままで聞いたことありません!!冒頭のドラムロールで秒殺。

*RECREATION-HARMONY/CHILDHOOD FOREVER
これについてはあまり触れたくないので...持ってる人だけの秘密。両サイドともBREAK満載!!ぶっ飛ばされますよ。

*INCREDIBLE BONGO BAND/APACHE 12"
FUNKY DRUMMERかAPACHEか!!おれはAPACHE派。

*CHOCOLATE JAM CO./A CHOCOLATE JAM 12"
→アタマでの2枚使いはあまりにも有名。CHOCOLATE~!!!

今日はどうもありがとうございました。

今回僕が改めてインタビューをお願いしようと考えたのは、DELIC RECORDSからリリースされているCDを某音楽評論家が自身のブログでめちゃくちゃかっこいいと絶賛していて、そこにビデオへのリンクもあったんですよね。何の気なしにそのビデオをぼんやり見てみると、「あれ?これ、どこかで見たことがある人だ・・・。」、よ~く見てみると 、な、なんと、田原さんでした(笑)そのビデオはこちら。


プロフィール
Ulticutups_2 ULTICUT UPS!
フルアルバム「LOST BREAKS」をリリースした謎多き不特定多数の「職人」集団A.Y.B. FORCEのメンバーとして も名を連ねる2人―DJ TAHARAとDJ YU-KIからなるMIX TEAM。
2001年にリリースしたMIX TAPE「LESSON」を皮切りにこれまで数多くのMIX作品をリリース。TAPEやCDと言った 長尺の形態はもちろんの事ながら、GRAND MASTER FLASH、DOUBLE DEE&STEINSKI、COLD CUT、DJ TODD 1、THE LATIN RASCALS、MAJOR FORCE…と言った古今東西のCUT UP、MEGAMIX、EDITと言った表現に対する「京都から の遅すぎた回答」としてアナログ12インチ「CUT UP EP」とそのアルバム「CUT UP CD」(DELIC RECORDS)をリ リースし頭の固い連中の度肝を抜く。
その後も彼らの勢いはとどまる事を知らず、ハイクオリティーなMIX CD、アナログシングルを多数リリース。ま た近年は3ターンテーブルによるライブパフォーマンスにおいて力を発揮し、DJをパフォーマンスとして「見せる」要素とCLUB PLAYとして「踊らせる」要素を見事に両立させ、新境地を開拓しつつある。
その評価は国内、海外を問わず、年々高まる一方ではあるが当の本人達はそんな外部の声には耳を貸さず、日夜 レコードを探し出し、飽きる事無くビートを混ぜ続けている。

Matsumoto2_3 MATSUMOTO HISATAAKAA【EDITER/DJ】
プロデュース、リミックスはもちろん、既存の枠にとらわれないスタイルでの制作活動を多数こなす。A.Y.B. FORCEの一員としても名を連ね、BEATを叩き出しては切り刻む毎日。その眼鏡を通してチョイスするレコードは 、良いビートであればジャンルを問わない。本当の事を勇気を出して言うと、大阪は心斎橋にあるRECORD屋 VINYL7 RECORDSのスタッフ。最近になって『菜っ葉の煮付け』の本当の美味しさに気付いてしまった33歳。遅咲き。http://www.vinyl7.net/





■リリースインフォメーション
Cutupsalsoul_jacket_front ULTICUT UPS!初の公式ミックス・ワーク!!華麗なカットアップ・コラージュの素材は何とSALSOUL音源!! HIP HOPに忠実なPLAY STYLEを軸にしながらもここまでジャンルの壁を鮮やかに飛び越えたダンス・クラシックス・ミックスはハッキリ言って他にありません!!
発売日:2007.10.24
商品番号:VICP-63970
価格:¥1,995


■イベント情報

11月22日にULTICUT UPS!がDOWNTOWN SALSOUL-ULTICUT UPS! RELEASE PARTY-と題して、代官山AIR 唯一のヒップホップイベントに登場です。詳しくはこちら

Timmy_vegas
DERRICK MAYのSTRINGS OF LIFE(名義はRHYTHIM IS RHYTHIM)のカバーによって、一躍時代の寵児となったSOUL CENTRAL。そのSOUL CENTRALのTIMMY VEGASが待望の初来日を果たした。SOUL CENTRALにはSTRINGS OF LIFEのような楽曲と対極にあるような楽曲もあり、彼の志向性(音楽観)については非常に興味深いところだ。


まだ到着したばかりですが、日本の印象は?

すごく好きだよ。今朝7時に家を出てきてまだ一日しかここにいないけど、とても親切な人たちに出会ったし、とても美味しい食事もした。街にはフラッシュライトが溢れ、様々なことが起こり、どこでも沢山の人が歩いている。とてもエキサイティングな場所だね。ここには、色々なことが起こっているという沢山のエネルギーがあるように思うね。イギリスではここ10年寿司が人気あるけど、僕は日本のカレーも好きだよ。実は僕はシェフなんだ・・・というか 自分でシェフだと思っているんだけどね。僕は料理が好きだけど、料理と音楽制作は、とても良く似ているんだ。音楽制作では、ベースサウンドやキック(バスドラ)にコンプレッサーを掛けたり、ボリュームやバランスを調整して、スネアドラムやハイハットを加えるプロセスがある。料理では、生姜・スパイス・塩・コショウを加え、味見をしてベースの味が強いとか生姜が多いというようになる。結局、耳への音楽とお皿の上の食べ物は良く似ていていて、とても創造的なプロセスを経ているんだ。

音楽的なバックグラウンドを教えていただけませんか?どのような経緯で音楽に没頭するようになったか、またそのきっかけとなったことは?

感謝していることだけど、家族がいつも音楽をやっていたんだ。いつも家の中で歌ったり、父も演奏していたりしたし。サッカーのように当たり前のことだったんだよ。イギリスの人は皆サッカーが大好きだけど、僕にとっては、音楽がサッカーと同じような存在だった。僕は昔から音楽に慣れ親しんでいたので、スクールディスコではDJだったし、子どもの頃からどんな時でも音楽担当だった。88年か89年頃にイギリスでもハウスが流行り始めたときにはそれまでキーボードを弾いていたけれど、それを辞めてDJだけをするようになり、それと同時に音楽制作も始めるようになった。その頃のDJは新しいギターヒーローのようなものだったんだ。それまでは、EDWARD VAN HALEN、JOE SATORIANI、STEVE VAIのようなギターソロが弾けることがすごいことだったんだけど、DJの登場以来全く変わってしまった。DJが新しいロックスターになったんだよ!正直言ってそれが良いことかどうか分からないけれど。。

僕にとっては、楽器を辞めてDJになることは自然なジャンプだった。別にその時はDJを崇拝しているわけではなかったんだけどね。DJをしたのは、それが音楽的に自分を表現する道だったからさ。かつては時々ギターやキーボードを弾いたけど、すっかりDJだけになってしまったね。そういう移り変わりだったのさ。だから、ギターは泣いてるよ。「僕を弾いて~!」って。「うるさい、僕はDJなんだ。ミックス中なんだから!」(笑)

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僕はLed ZeppelinのROBERT PLANTのバンドでキーボードやギターを弾いていたことがあるんだ。どういう経緯でROBERT PLANTのバンドに入ったかと言うと、彼は、スタジアムでやるような“ビッグ ロック”とは違う、親しみのある曲を一緒にやるバンドを探していたんだ。昔聴いて育ったレコード、BOB DYLANやJAMES BROWNのようなものをやりたかったんだ。ROBERTは自分がなりたいのはブラックアメリカンソウルシンガーだと言っていたよ。
彼はとても地元に思い入れがあって、地元のミュージシャンを使ったんだ。僕の住んでいる所はROBERTの所からそんなに遠くないしね。たぶんスタジアムでやるようなロックマシーンではなく、基本に戻って、自分の育った所や、出身地に関係しているような地元のバンド、BOB DYLANやNEIL YOUNGみたいにしたかったんだと思う。彼はかっこいいし、伝説的人物でもあるし、とてもいい人だよ。

彼と演奏することは不思議な体験だったよ。考えてごらん。僕がステージで演奏している時に、ROBERTがライトを浴びてそこで歌っていて、観客がいっせいにステージを見つめているんだよ。僕はステージにいることを忘れて、観客と一緒になってROBERTに見とれてしまうこともあった。それで、「TIMMY、集中しろ!君は観客じゃないんだ。ステージにいるんだ!」と叱られたりしてさ(笑)この経験はとても光栄に思うし、名誉だと思うよ。

音楽は2種類しかないと思う。さまざまなジャンルの音楽があるけれど、良いか悪いかの「GOOD & BAD」だけなんだ。例えば、「FRANK SINATRA? ダメ!あんまり使えないからダメ!」とかね。良いか、悪いか、それだけなんだ。僕はいつも新しい音楽を聴いている。ハウスである必要はないし、クラッシックを聴くこともある。

僕もLed Zeppelinが大好きです。元々アメリカンロックよりUKロックが好きなんですよ。GARY MOOREのレコードは80枚くらい持ってますよ。

みんなLed Zeppelinが大好きさ。一番かっこいいバンドだし、1970年代のロックといえばLed Zeppelinさ。BLACK SABATHは好きかい?彼らは僕の地元のバーミンガム出身だし、JOHN BONHAMとROBERTもバーミンガム出身だからね。僕の出身地バーミンガムでロックやヘヴィメタルが生み出されたなんて光栄だね。GARY MOOREもいいね。彼は暫くPHIL LYNOTTと一緒にTHIN LIZZYをやっていたよね。日本でもGARY MOOREのファンは沢山いるの?

GARY MOOREのファンは残念なことにあまりいませんね。最後の来日から20年経過しているんですよ。。。へヴィメタルといえば、IROM MAIDENが好きです。コンサートも中学2年生の頃行きました。でっかいEDDY(IRON MAIDENのキャラクター)が登場してびっくりでした。

「SIX,SIX,SIX ,NUMBER OF THE BEAST~♪」(歌い出す。IRON MAIDENの曲)
クレイジーだよね。あとねぇPINK FLOYDもすごいよね。そんなにヘヴィではないけど、コンサートが素晴らしい。それから、ALCATRAZのLIVE IN TOKYOのビデオをレコードフェアーで買ったよ。確か84年か85年のだったと思う。

僕はRAINBOWが好きです。RITCHIE BLACKMORE・・・

DEEP PURPLEね!もしかして、もっと知ってるの?UKバンド全部知ってるじゃない。僕たちは「ロックマン」だね。「We Rock!」(笑)

STRNGS OF LIFEの誕生

SOUL CENTRALがSTRNGS OF LIFEをカバーしたことによってSTRNGS OF LIFEをカバーするアーティストも数多く出てきました。これだけ数多くカバーソングがリリースされることは珍しいと思うのですが、このような現象をどのように考えていらっしゃいますか?

Timmy_vegas_2 何て答えていいのか分からないな・・・
ANDY WARD(SOUL CENTRALのパートナー)と今僕たちがロックについて話していたみたいに、「このコード覚えてる?」「STRNGS OF LIFE!素晴しいよね。」
「DERRICK MAY?大好きだよ。僕、弾けるよ。」「じゃ、やってみないか?」
「いいよ。やってみよう!」
という訳で、僕たちはこの曲をすることになった。新しい曲も書いていなかったし、タイミングとしてはばっちりだったんだ。1年後には2500枚売れたんだけど、僕たちにとってはビッグヒットだから、奇妙なことだよ。でもね、それだけでは終わらなかったんだよ。ある日電話がかかってきて、再発売しないかということになり、僕もANDYも「どうぞ、どうぞ」と再発売することになったんだ。6ヶ月後に、マイアミにいるおじさんから、電話があって「みんなが、お前のレコードを持ってるぞ。」
「えっ?」「STRNGS OF LIFEがいろんな所でかかってるぞ!」
「え~!ホント?ウソだ~!」
と会話をした3年後にはボンッ!と大ヒット。だから、とても不思議な体験だった。このことで一つ分かったことは、この業界では、次に何が起こるか全く分からないということ。DERRICK MAYもカバーされてヒットしたことに驚いているに違いない。
DERRICK MAYのオリジナルは芸術作品で素晴しい曲だ。僕らはそれをミックスして大ヒットした・・・奇妙だよ・・・でも良い方の奇妙だよ!

今でもジャズバージョンでカバーされたり、クラッシックバージョンなんかもあるんじゃないかな。シンプルな曲で、コードが繰り返す。DERRICK MAYはSTRNGS OF LIFEをサイクル・オブ・ライフ(人生・生命の循環)と同じだと言っているのではないかな。もしかしたら、本人はそんな風に言われるのは好きじゃないかもしれないけど。でも、特別な曲なんだ。だから、「DERRICK、ありがとう!」
この曲ではピアノをソロで弾いたけど、SONG FOR SHARMAではギターも演奏しているんだ。元々は別の人が演奏することになっていたんだけど、スケジュールが合わなくてどうしようかと考えていたときに、ANDYが「お前やれよ!」って。「出来ないよ。上手くないし、指は柔らかいし。」と言ったんだけどね(笑)短いけど印象的なギターのフレーズで、GEORGE BENSONを意識したんだ。この曲はMASTERS AT WORKのKENNYとLOUIEに取り上げてもらって光栄だよ。僕は、彼らの仕事の大ファンだからね。STRINGS OF LIFEとSONG FOR SHARMAはまったくタイプの違う曲だけど、FRANK SINATRAやジャマイカン・ダブ・サウンドシステムみたいに、僕はいろいろな種類の音楽が好きなんだ。自分が表現したい曲を躊躇したりすることはないんだ。正しいと感じればやればいいんだ。Led Zeppelin、BOB DYLAN、BOB MARLEY、MASTERS AT WORK、何であれ、踊る人がいればいいんだ。なかには「ダメ。僕の好みじゃない」という人もいるだろうけど、それはそれでいいんだ。まず、自分に正直でないといけない。
人はあるスタイルに固執したり、型にはまったりすることがあるけど、イギリスでは沢山の違ったタイプの音楽があるからね。僕は歳をとりたくないんだ。自分の昔の曲をかける老人にはなりたくないんだ。いつもそう心がけてるよ。

シェルターにも行ったことあるし、そこは大好きだけど、僕はイギリス出身だから、僕のやることは違うんだ。彼らはディープ、ソウルフル、アンダーグラウンドのNYハウスミュージックだけをプレイする。他のものはプレイしようとしないんだ。僕にとって、そういうことをするのは意味のないことなんだ。だって、僕は僕のままなんだから。もし良いレコードだったり、良い曲だったりしたらジャンルに関係なくプレイする。料理を味見してみて、美味しかったら食べるのと一緒だよ。

音楽以外で製作において何か影響を与えているものはありますか?

もちろん!哲学みたいに聞こえるのはイヤだけど、人生における全てのことが、気分に影響を与えるし、その気分は音楽に影響を与えるね。今イギリスではエレクトロみたいな、ダーティーで、ヘッドバンギングな曲が流行っていて、カッコイイんだけど、それは、イギリスの人々の感情を反映しているのだと思う。環境やら戦争やら政府へのね。音楽はハードになってきている。

僕には女の子の赤ちゃんが生まれたばかりなんだけど、彼女に曲を書いたんだ。もし、人生がうまくいっていれば、幸福に満ち溢れた、美しい、耳に心地よい曲になる。もし、自立できない人生を送ってきたら、暗い音楽になるかもしれない。自分の親しい人たち、国や世界の環境は、間違いなく、考えや音楽に影響を与えるね。

それと、他のプロデューサーやDJにも影響を受けるよ。去年のイビザで聞いたミニマルな曲は、新しいレーベルのユニバースメディアから出た「GIRL FROM BRAZIL」に影響を与えているね。これは、ミニマルトラックではないけれど・・・
あとね、イタリアで聴いたミニマルDJのプレイも自分のスタイルにも影響を受けたよ。別にミニマルのレコードを作るって訳じゃないけど、次に作るものに影響があるね。

この間、日本のシンガーのためにリミックスをしたばかりなんだ。グリッターという曲で、とても人気のある女性シンガーなんだけど・・・日本語は英語と違って発音が難しいから、名前を覚えるのも難しいんだ。(浜崎あゆみの新曲)あと、TEI TOWA。彼のリミックスもするんだけど、僕のヒーローだよ。
音楽を製作する上で一番の目的は、ダンスミュージックで人を踊りたいと思わせることだね。僕の曲がある神経を刺激して踊りたいと思わせる。ただ踊らせたいだけ。僕の曲で世界を変えたいとは思っていないさ。DJが僕の曲を4,5分プレイする、その時間に神経を刺激して、気分がよくなって踊れればいいのさ。僕たちはエンターテイナーだから、楽しませるのが仕事だ。

今アルバムを作り始めているんだ。もっとアーバンでもっとUKサウンドになっている。まだブラック・アメリカンのソウルフルな影響は大きいけど、イギリスでの動きにも注目している。例えばレゲエ、ダブ。
イギリスには沢山のジャマイカンが住んでいるからね。また、セックス・ピストルズなどのパンクの影響もある。ANDY WARDと僕のやっていることは、ブラックアメリカンミュージックを愛していたのを後悔しているのではなく、それはいつも根底にありつつ、かつ、僕たちの受けてきた影響を見始めているのさ。僕たちは、自分に正直にしているんだ。

音楽は人生のサウンドトラックかな。人生が映画で、音楽がサウンドトラックだね。僕は音楽以外はさっぱりで、何もできない。車のオイルさえ交換できないし、電球も替えられない。音楽しかできないんだよ。

Message from TIMMY VEGAS

TIMMY VEGAS Plays STRINGS OF LIFE at Daikanyama AIR

Lava_photo_2今回DJ to DJインタビューのゲストはLAVAです。

僕はTodo diaという曲が好きで、いろいろなところでプレイしているのですが、LAVA作品の特徴はダンスミュージックを知らないリスナーもすんなり聴けてしまう、バツグンのソングライティング力と彼独自のネットワークから選ばれたミュージシャンが織り成す卓越した演奏力だと思います。

今回のインタビューを通じて、以前からLAVAを知っている人は改めて彼の音楽を聞くときに、少しでも新たな発見があればうれしいですし、このインタビューを読んで興味を持ったリスナーの方には彼の音楽を聴いてもらうきっかけになればと思います。最後まで楽しんでご覧ください。

最後にはLAVAオススメの5枚のレコードとサウンドファインダーのお客様へのビデオメッセージがあります。
 
 

音楽は実験的なもの

Lava_01_1僕は子供の頃、ミックジャガーやデビットボウイになりたかったんです。当時アメリカではオリビアニュートンジョン、ビリージョエル、ジャーニーなど産業ロックが流行っていましたが、僕はUKのチャートに登場するようなアーティストに興味がありました。ブリティッシュインベンジョン(例:デペッシュモード、OMDなど)に強く影響を受けています。そのような音楽は実験的な音楽で、音楽は実験的なものなんだということを意識するようになりました。音楽を聴き始めると、好きなアーティストのギターやドラムなどをコピーしたりしますが、あまりそのようなことはしませんでした。

UKの音楽についての視野が広がったのは、ライブハウスに出演したときのギャラでデビッドボウイのジギースターダストを買ったことがきっかけでした。また、世代的にもパンクの洗礼を受けている世代なので、パンクバンドもやっていましたが、パンクについては他の人と違った捉え方をしていました。多くのパンクバンドはダブのリズムを取り込んでいることが多かったのですが、僕はリズムよりもダブのメロディに興味がありました。なので、クラッシュよりジャムが好きでしたね。僕の周りはハードコアに流れていきましたが、僕はメロディがしっかりしたものを追求していました。音楽の軸はメロディにあると思っています。これは今でも変っていません。

僕が初めてイギリスに行ったのは23歳のときでしたが、DJに興味があるとか、DJをやりたいとかそういう気持ちで行ったわけではなく、自分が好きな音楽を聴きたいという気持ちで行きました。このときの経験は人間形成をする上で非常に有意義な時間でした。なけなしのお金をはたいてギターを購入し、街角で歌っていたこともあります。一人では何もすることができないということを実感ましたね。23歳という年齢は一般的に就職活動の時期ですが、ふらふらしていることに不安な気持ちはなく、なんとかなるんだ、自分の好きな音楽を極めようと決心したときでもありました。

1年間ロンドンに滞在した後、日本に帰国し、ソロシンガーとしてメジャーレーベルからデビューする機会に恵まれました。が、当時の日本ではCMタイアップ、ドラマタイアップなどが前提でCDをリリースしなければならず、そのようなことに嫌気がさし、音楽業界に失望しました。このとき契約を打ち切って再び自分を成長させてくれた、大好きなロンドンに行くことを決意するのですが、音楽業界に失望したにも関わらず、この時僕は100曲を新たに書き下ろしています。あふれる想いがなければ、ロンドンに再び行くこともなかったような気がしますね。

ミュージシャンからDJ

Lava_03ロンドンに行って、たまたま入ったクラブでハードハウスがかかっていたのですが、踊っている人が楽しそうだし、音がでかいのに、音がいいってことが不思議でした。よく見るとフロアにDJがいて、「これだ!」と思い、気がついたらブースに行って、DJに「Let me play!」と言ってました(笑)

次の日も早い時間に同じように交渉したんですが、そのうちつまみ出されるようになった。日本にいる頃にはディスコで一番偉いのは黒服だと思っていたんですが、どうも様子が違う、ここではじめてDJって偉いんだとわかりました。僕の解釈ではDJは誰でもやらせてもらえると思っていました。今だったら、絶対できないですね。(爆笑)

LAVA(うっとおしい奴というスラング)というニックネームはこの頃ついたのですが、来る日も来る日もおんなじことをしていましたね。

どうしたらDJできるのかと考えた挙句、友達を作って、その友達づてにDJできるところを紹介してもらうことにしました。そんなことをしているうちにようやくその機会に恵まれ、MELTというテクノハウスのクラブでプレイすることができました。

ラッキーなことにそこでDJをやっていたデビットというDJの家に居候させてもらうことができるようになり、彼の家にあるDJ機材を使わせてもらえたので必死に練習をしました。ただ、元々は歌モノが好きだったので、テクノばかりプレイすることにだんだん飽きて来たこともあり、彼の家にあった昔のブラジル音源を流しながら、テクノトラックにのせてかけてみたら、これがかっこよくて。実際にクラブやってみたら評判がよく、当時ロンドンはネオブラジリアンが流行だったということもあり、別のクラブでもDJできるようになったんです。こんな生活をしているうちに、だんだんと曲を作りたくなり、イギリスのレコード会社に何も持たずに、「いい曲書きますよ」と営業に行きました。(笑)根拠のない自信、これがすべて。僕には絶対いい音楽が作れると思っていました。曲なんか作っていないのにね(爆笑)

僕がいろいろなところでそんな話をするものだから、相手もそのうちに乗り気になってきてしまい、これは本気で作らなくてはいけないなと作り始めたんですが、元々はロックの作曲をしていたので、最初のうちは苦労しました。ただ、そのうちにメロディが降ってくるようになったんです。メジャーで音楽製作をやっていた頃のような重圧がない中で、自分の好きな音楽を作れる喜びはとても自由で充実しているものでした。ちょっとしたわくわくした使命感が作曲の根底にあって、自分が元気にさせられた音楽を自分で作れる喜び。自分が作った音楽でいろんな人を元気にしてあげたいという気持ちがすべてのモチベーションにつながっていきました。音楽を創作する上での明確な方向性が見え始めたんですね。

僕の音楽はすべての人にとって喜びであって欲しい。

Lava_02僕は制作する上で、いろいろな国にネタの仕込みに行くようにしているのですが、そのような中でつながりができたミュージシャンと日本にいる有望なミュージシャンとの交流ができるようなネットワークを作りたいと思っています。今後も海外とのパイプをどんどん増やして行きたいですね。特にデンマークなどの北欧の国には行ってみたい。「いい曲作りますよ」ってレコード会社に挨拶しに行かないと(笑)

僕がここまで成長できたのはダンスミュージックのおかげ。失意の中でロンドンに渡り、そこで出会ったダンスミュージックがあったからこそ今の自分があり、こうして音楽に携わることができる。僕の音楽はすべての人にとって喜びであって欲しいと思っています。僕が元気にしてもらったように、僕の音楽をきいて元気になって欲しい。

音楽を志す人に対しては、志が一緒であるメンバーと一緒に仕事をするようにしたほうがいいと伝えたい。僕は音楽を作る上で、いいチームを作りたいと思っています。製作する人、プロモーションする人、レコードショップに紹介に行く人、すべての人の志が一緒であることが大切です。これは僕の経験ですが、能動的に自分で考えて行動しないと、全部人のせいになってしまう。「あの時こうすればよかった。こうなったのはあいつのせいだ」と。自分のふがいなさを人になすりつけるというのは気分的に良くないということをメジャーで嫌というほど味わいました。残念ながら、いい音楽を作れば売れるとは限らないけど、志が同じ方向に向かっている人と仕事をすることは、すべてにおいて責任を全うするということにつながります。

リスナーの方には、音楽自体がとても便利になってきている半面、自分が本当に好きな音楽を探すということが難しくなってきていると思うので、本当に自分が好きな音楽を探す努力をいつまでも続けてほしいと思います。

リリースインフォメーション

日本人ラテン・ハウスのトップDJ、ラテン・ブラジリアンのコンポーザーLAVAが新たに魅せる、渾身のコンセプチュアル・ラテン・ジャズ2タイトルを同時リリース!

1・LAVA書き下ろしの新曲を含む、待望の全曲新録音オリジナル・アルバム!

LAVA’s Concept for Latin Jazz Vol.1~

el jazz/LAVA

【発 売 日】2007年9月26日 (水)

【品  番】KICP-1264    

【レーベル】セブンシーズ

【定  価】¥2.800  

【曲目】

Beach(Piano Trio Ver.)

706Field(Piano Trio Ver.)

A Night In Le Fonque(Piano Trio Ver.)

Manteca

Night In Tunisia

King Of Pain feat.Mina

Esperanza feat.Olivia Burrell(新曲) 

Green EyedFish(新曲)

It’s Allright(新曲)

Don’t Stay Down feat. Shawn Altman(New Version)

<曲順未定>

Latin Jazzをコンセプトに全曲録りおろし!待望の書き下ろし新曲3曲のみならず、LAVA初期のラテンハウスの名曲をピアノ・トリオでクールにセルフ・カヴァーしたもの、ラテン・ジャズのキラー・チューン“マンテカ”“チュニジアの夜”をフロア・ライクにアレンジしたもの、さらに今作の目玉とも言えるポリスの名曲“キング・オブ・ペイン”の超ダンサブルなカヴァーまで飛び出し、現在進行形のLAVAによる少し大人でコンセプチュアルなラテン・ジャズ・トラックを収録!

ラテン・ハウスのトップDJらしいダンサブルなラテン・フレイヴァー溢れるサウンドで、自身の音楽性のネクストを示唆する、極上アルバム!

2・LAVA完全プロデュースによる、マドリッド在住ユダヤ人ラテン系ジャズ・ピアニストの日本デビューアルバム!

 ~LAVA’s Concept for Latin Jazz Vol.2~

Dreaming On The Fire Escape/ヨシュア・エデルマンproduced by LAVA

【発 売 日】2007年9月26日 (水)

【品  番】KICP-1265

【レーベル】セブンシーズ

【定  価】¥2.800

【曲目】

Recordando a Castillo

Drume Negrita (arrangement by David Pastor)

Dreaming On The Fire Escape (dedicated to Gabriel & Jiyoon)

Waltz For Cris

Zascandil

Fusion de almas

Regresando

Sarita's Samba

Invitacion

Claudia

Los Tres Golpes

Recado Bossa Nova

La Comparsa

Before and After

<※曲順未定>

ラテン・ハウスのトップDJ、ラテン・ブラジリアン・コンポーザーLAVAがネクストを示唆する重要作品!

LAVAの初期傑作アルバム『Conexion』に参加していたヨシュア・エデルマンの、LAVA完全プロデュースによる日本デビュー・アルバム。ヨシュアは、スペイン・マドリッド在住のユダヤ人。プレイスタイルはクラシックを背景に持ちながらも繊細かつ大胆なラテン・タッチで、LAVAは何年もの間彼のアルバム・プロデュースのチャンスを待っていたと言う。

LAVAが東京でトラックを制作しマドリッドに飛んで生音を現地録音後、さらに東京で追加録音、ミックスを施すという、一見原始的だが制作現場のコミュニケーションによる熱が1℃たりとも失われていない熱いトラックばかりが収録されました。

Djmitsu_12 今回のDJ to DJはDJ MITSU THE BEATSです。
簡単にプロフィールを紹介すると、2000年デビューe.p."Bust the Facts"をGAGLE(ガグル)名義でリリース。その後リリースしたファーストフルアルバム はフィル・アッシャー、パトリック・フォージ、ジャイルス・ ピーターソンらに絶賛され、Planetgroove よりリリースされた初のソロアルバム「NEW AWAKENING」は同様に海外でも評価され、URB( 2004/April issue ) のNEXT 100 にDJ Mitsu the Beats が 日本人で唯一選出されるなどの経歴をお持ちになっています。

現在は国内外問わず、数々のリミックスワークやプロデュースを手がけ、注目を集めるDJ MITSU THE BEATS。多忙なスケジュール の合間を縫って、サウンドファインダーが独占インタビュー!
「普段スタジオの待ち時間とかにサウンドファインダー見てますよ!」と気さくに話すDJ MITSU THE BEATS。彼の音楽的なバックグラウンドやトラックメイキングに関しての想いを十分にご堪能いただければと思います。   

SOUND FINDER:音楽的なバックグラウンドを教えてもらえませんか?

Pict0128MITSU:子供のころは父親がJAZZが好きで、母親がBOSSA NOVAが好きという環境で育 ちました。自分としてはそれが好きだったということはありませんでしたが、中学生の頃、BOBBY CALDWELLのHEART OF MINEを聞いてAOR(Adult Oriented Rock)に目覚めました。BON JOVIとかも聞いていましたよ。中学校の後半くらいにNEW JACK SWINGを聞き始めて、そこからRAPに興味を持つようになり、TEDDY RIELYが好きになり、PETE ROCKが好きになって行きました。

一番衝撃的だったのが、姉がダビングして持って帰ってきたHIP HOPのプロモーションビデオを見たときでした。それ以来HIP HOPが好きですね。でも、そればかりではなく、良いと思うものは日本の曲でも聴いていました。良いと思うと、そのアーティストを調べてどんどん追求していくんですよね。

高校の時は恵まれた環境で、学校の裏にレコードショップがあって、毎日行っていました。そこで聞くHIP HOPがレコードでしかないもので、今まで自分がCDで聞いていたものとまったく違ったんですよね。DJに興味を持ち始めたのが、高校の頃なんですが、それがきっかけですね。それ以来、ずっとレコードを掘り続けています。

2000年くらいからはJAZZを深く追求するようになりました。JAZZはわかりにくいものと思っていましたが、メロディがきれいで、わかりやすいピアノなどのJAZZは好きでした。それはBILL EVANSを姉が好きだったという影響もあると思います。自分が好きなHIP HOPのフレーズが引用されていたりすると、そこからぐーっと興味が湧いてきて、その曲が好きで買うというより、そのフレーズが好きで買うということが多かったです。曲としてその部分が好きだから、曲が好きって感覚かな。

レゲエも好きですが、たぶんレゲエが好きで聞いている人とは違う聞き方をしている。常に自分がトラックを作る場合を想像してしまっています。職業病ですね(笑)

SOUND FINDER:トラックメイキングをする人はたくさんいますが、MITSUさんと同様にチャンスをつかめる人はごくわずか。まず、どのようにしてこの業界でステップアップしていったか?ということを教えていただけませんか?

Pict0114MITSU:一番最初にMPC2000を買ったのがきっかけで、トラックメイキングをはじめました。その頃はいろんなHIP HOPを聞いていましたが、「自分だったらこう作るのに」っていうアイディアがあったんですよね。どうしても製作者側になりたかったくて、ずっと地道にデモを作っていましたね。

ファーストシングルをリリースした後、フルアルバムをリリースしたのですが、その頃から徐々に製作の依頼が増えていきました。飛躍的に依頼が伸びたのは、2003年にリリースしたソロアルバムですね。この後からすごいことになった。僕にリミックスを依頼してくださった方が、いろいろな方に紹介してくださることで、アンダーグラウンドのHIP HOPだけでなく、さまざまな音楽を手がけることができるようになりました。

こういう状況になっても地道に作業を続けること、好きなことをやり続けることという姿勢は昔から何も変っていません。
元々は音楽を生業とすることを決めていたわけではありませんが、自分のレコードを出せるということが決まってからは、それまで働いていた仕事を辞めて、音楽に集中するようになりました。はじめたばかりの頃は、アルバイトもしていましたし、不安でした。食って行くということは大変なんだなって思いました。

Pict0111HIP HOP業界では他の人に比べて、僕は製作の依頼が多いほうですが、それだけで食べて行くことは本当に大変なことです。それにあこがれている人には厳しいことを言うようですが、ほんとに厳しいです。そういう点で、僕はとても恵まれていると思いますよ。海外のアーティストからも製作の依頼があるし、DJとしてツアーにも海外に出ることができる。でも、不安は常にあります。「この仕事が途切れるかも知れない」という不安はありますが、先のことを考えたら不安しかないので、良い曲を作るということに集中します。このドラムはどうしたらもっと良くなるかとか、とにかくいい曲をもっと作りたいということしか考えていない。たとえ、それがメジャーからリリースされず、自主制作であったとしても、いいものを作れば絶対にやっていけると確信しています。

一番最初はもっといい曲を自分だったらこう作るというのがトラックメイキングを始める上で考えていたことです。今聞いたら、ひどいんですけど(笑)、人に聞かせたいというより、自分が満足したいという気持ちが強かった。
今は聞いてくれる人のために作っています。それは製作を依頼してくれた方も含めて、仕事としてやっている以上、満足してもらいたいという気持ちが強いです。

製作する上でのアイディアの源はレコードからのインスピレーション、これがすべてです。使いたいレコードを全部サンプリングしてみたけれど、まったく使えないということはありますが、それを苦痛と思ったことはありません。製作する上では時間的な余裕がないのが一番厳しいですね。いかに短時間でみんなが満足してくれるトラックを作るか?ということが課題です。聞いてくれる人のためにトラックを作ることは確かにハードルがあがったけれど、それを苦痛と思ったことはありません。

SOUND FINDER:日本語で伝える上で、言葉というものについてどのように感じていますか?

Mtsu_02 MITSU:僕は日本語RAPからは脱落した人間ですから。あんまり訴えたいことはないなと思っています(笑)
それはさておき、日本人を対象にするというという点で、心に訴えかけるものとしては歌詞は重要ですね。1年ほど前までは、海外では日本語RAPダメだろうと思っていたのですが、弟のフローや韻の感じを海外のプロデューサーが評価してくれて、フィーチャーしたいという依頼をもらうようになりました。

先日、韓国にライブに行きましたが、イントロ部分を合唱してくれるんですよ。それを目の当たりにした瞬間、意味はわかっていなくても、通用するという気持ちを持つようになってきました。アメリカでは知っている曲で盛り上がるような感じで、あまり深く追求しない感じがします。英語じゃなきゃダメみたいなところがあり、日本語RAPは厳しいかなと。でも、ヨーロッパは英語が母国語ではないから、日本人と一緒でフローとか、声質でかっこいいと言ってくれる人がいます。次のアルバムはヨーロッパでもディストリビュートとして、多くの人に聞いてもらいたいと思います。

トラックメイキングをする人は、人と違うものをやるということが大切です。例えば、曲のサンプリングの仕方はルールがあるわけではなく、こんなことをやっていいのかな?というぐらいの創造性が必要です。そのためには好きなことを追求してやるということが大切ですね。   

インタビューの最後にはMITSU THE BEATS本人によるイベント情報とレコメンドディスク紹介です。最後までお見逃しなく!

http://www.gagle.jp
http://www.myspace.com/mitsuthebeats
http://www.jazzysport.com

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